魅惑の『お粥』
ホテルの朝食などで出る「お粥」は、まだ目覚めきっていない味覚や、胃に対して優しく接してくれる。
睡眠から目覚めて乾いた身体、アルコールで荒れた胃、ジャンクフードに疲れた胃に対しても優しく労わってくれる。
とろとろになったご飯、ひたひたになって白濁したお湯、優しい味が染み出ていて純粋なお米の旨味が感じられる。
それは、日本の根源たる味であるとも言える。
「お粥」を引き立てるトッピングの具材にも魅力がある。
梅干し、昆布、海苔、じゃこ、ちりめん山椒、ごま、ネギ。単体では癖が強いのに、お粥に沿えるだけで魅惑的な味わいが出る。
いずれも、日本古来から食べられていた食材であり、現代ではありふれた具材であるが、米の歴史が始まってから近代に歴史が進むまではトッピングを揃えるだけでも大変だった筈である。そう考えると、朝から、多くのトッピング食材を好き勝手にお粥に合わせることが出来るのは、とても贅沢なことだ。
美味しいお米を作ってくれている米農家さんに感謝を…。
なお「お粥」はお米を煮て作ったもので、「雑炊」はご飯を煮て作ったものです。
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